公開日
2017/03/22
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アモキシシリン(サワシリン・ノバモックス)は、風邪により引き起こされる炎症や、性病などといった感染症に有効な医薬品です。なかでもサワシリンはカプセル、錠剤、顆粒の3つに剤型が分かれています。3種類に服用方法の違いはあるのでしょうか。また、アモキシシリンを服用する上での注意点や、副作用の症状などについてもご紹介します。

サワシリンの服用方法

サワシリンには4つの剤型があります。サワシリンカプセル125サワシリンカプセル250サワシリン錠250サワシリン細粒10%の4種類です。

アステラス製薬が製造販売するサワシリンカプセル250mg
アステラス製薬が製造販売するサワシリン錠250mg

服用方法はいずれも、1回250mgを1日3~4回服用します。また、服用する量や回数は、症状の重さや年齢によって異なります。

小児の場合は、1日20~40mgを1日3~4回に分けて服用します。こちらも成人同様、症状や年齢により細かい服用回数は異なりますが、1日の合計量として90mgを超えてはならないと定められています。

ノバモックス(サワシリンジェネリック)の服用方法

ノバモックスにはノバモックス125mg(錠剤)、ノバモックス250mg(カプセル)、ノバモックス500mg(カプセル)があります。

ノバモックス125mg(サワシリンジェネリック)
出典:ノバモックス125mg(サワシリンジェネリック)|個人輸入代行なら「あんしん通販薬局」
ノバモックス250mg(サワシリンジェネリック)
出典:ノバモックス250mg(サワシリンジェネリック)|個人輸入代行なら「あんしん通販薬局」
ノバモックス250mg(サワシリンジェネリック)
出典:ノバモックス250mg(サワシリンジェネリック)|個人輸入代行なら「あんしん通販薬局」

ノバモックスはサワシリンと同じ成分(アモキシシリン)でできているため、基本的な服用方法はサワシリンと同じです。成人の服用量は1回250mgまで、小児の場合は20~40mgまでとなっています。

副作用はあるの?

サワシリンやノバモックスも薬剤であるため、服用すれば副作用があらわれる場合もあります。主な副作用の症状は、以下の通りです。

  • お腹がゆるくなる(下痢)
  • 発熱
  • 頭痛
  • 関節痛
  • 皮膚の異常(紅斑や水泡など)

これらの副作用は、そう起こるものではありません。しかしサワシリンやノバモックスを服用していて上記のような症状があらわれた場合は、すぐに医師に申し出ましょう。

重篤な副作用

アモキシシリンを服用することで、まれに重い副作用の症状があらわれることがあります。順に見ていきましょう。

  • ショック症状(呼吸困難、意識消失など)
  • アナフィラキシー症状(かゆみ、くしゃみ、顔面紅潮、嘔吐や呼吸困難など)
  • 中毒性表皮壊死融解症(倦怠感、関節痛など)
  • 紅皮症(高熱、発疹など)
  • 血液障害
  • 肝障害 など

どれもおそろしい副作用ですが、前述したようにこれらの症状が起こることはほぼありません。万が一サワシリンやノバモックス(アモキシシリン)を飲み始めてから気になる症状が出た場合は、速やかに病院で受診してもらいましょう。

サワシリンは誰でも服用できる?

幅広い病気の治療に用いられるアモキシシリンですが、誰もが服用できるわけではありません。サワシリンやジェネリック薬の服用が認められない場合は以下の通りです。

  • サワシリンの成分であるアモキシシリン(ペニシリン)によりショックを起こしたことがある
  • 伝染性単核症の患者

また、ペニシリン系抗生物質にアレルギーを持っている人も、原則としてサワシリンは服用できません。しかし、どうしてもペニシリン(サワシリンなどの薬剤)を服用しなければならない時は、「慎重に投与すること」が定められています。

サワシリンには禁忌があり服用に関しては慎重に行う必要がある

他の薬との飲み合わせは?

アモキシシリン(サワシリン・サワシリンジェネリック)は、基本的に多くの薬と飲み合わせても問題ありません。しかし、以下に挙げる3つの薬剤とは、飲み合わせにおいて注意しなくてはなりません。

  • ワルファリンカリウム
  • 経口避妊薬
  • プロベネシド

ワルファリンカリウム

ワルファリンカリウムとは、主に血栓症の治療に用いられる薬です。血液を固まりにくくする効果があります。サワシリンと併用すると、このワルファリンカリウムの働きが増強される恐れがあります。

経口避妊薬

通称「ピル」と呼ばれる薬です。サワシリンと飲み合わせると、サワシリンが避妊薬の効果を阻害し、避妊効果が弱くなる可能性があります。

プロベネシド

プロベネシドは、体内の尿酸値を下げる薬です。サワシリンと併用すると、プロベネシドの血中濃度が高まる恐れがあります。

ただし、近年の梅毒治療の現場では、アモキシシリンとプロベネシドを組合せた治療法が編み出されています。おしっこにアモキシシリンを排泄しにくくする、プロベネシドの作用を逆に利用して、血中濃度を高めて梅毒を治療してしまおうという治療法です。

添付文書の適応やガイドラインにはない投与法で個々の判断が求められますが、1日3gなどの高用量のアモキシシリンを1日750mgなどのプロベネシドと併用して早期顕症梅毒や早期無症候梅毒には2週間、晩期もしくは罹患時期不明の無症候梅毒には4週間の投与を推奨する文献もわが国から出ています。

もしこれらの薬を前から服用している場合は、サワシリンが処方される前に医師に申し出ましょう。

まとめ

サワシリン(ノバモックス)は風邪や性病などのあらゆる症状に有効な薬剤です。副作用として、下痢や発熱、頭痛といった症状があらわれることもあります。また、まれに重篤な副作用としてショック症状やアナフィラキシー症状が報告されていますが、こういった症状があらわれることは滅多にありません。

またサワシリン(ノバモックス)は、過去にアモキシシリンによりショックを起こしたことがある人、伝染性単核症を患わってる人は服用できません。さらに、ワルファリンカリウム、経口避妊薬、プロベネシドとサワシリンは併用することができません。何か気になることがあれば、早めに医師に相談してみましょう。