公開日
2018/10/19
更新日
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性病の治療薬は、個人輸入の代行サイトで購入できます。しかし、個人輸入と聞いても、ピンとこない人の方が多いのではないでしょうか?


「個人輸入で薬を買うといいことあるの?」
「やったことないから不安。ちゃんと届くの?」

など、さまざまな疑問が浮かぶと思います。

個人輸入は、病院に行かずに薬が買えて便利な一方、安全面のリスクもあります。メリットとデメリットの両方を把握して、安全に活用しましょう。

この記事では、個人輸入のメリットとデメリットについて解説します。

個人輸入のメリット

個人輸入を利用すれば、病院に行かなくても性病の治療薬を購入できます。性病にかかったことを、人に知られてしまうのを避けることができ、治療費を抑えることも可能です。

個人輸入のメリットについてみていきましょう。

メリット1個人輸入を使えば病院に行かずに治療が可能

個人輸入を扱っている通販サイトでは、病院で処方されるものと同じ薬を購入できます。そのため、病院に行かずに性病の治療ができるのです。ネットで注文すれば、およそ1週間で薬が自宅に届きます。

「恥ずかしくて病院に行けない!」
「仕事が忙しくて病院に行く時間がない……」
「病院に行ったことがバレたらどうしよう」

そんな人もいると思います。性病は基本的に自然治癒しないので、どうしても病院に行けないという人は、個人輸入を検討してみるとよいでしょう。

メリット2誰にも知られずに治療できる

性病はデリケートな問題なので、性病になったことを知られたくないという人は多いでしょう。

「個人輸入で薬を買っても、伝票で中身がバレちゃうんじゃ……」
「病院に行ったら医療費通知でバレるのでは?」

こんなことで悩んでませんか?

個人輸入を利用すれば、こうしたことを心配する必要はありません!誰にも知られることなく、性病の治療ができます。

商品の中身が分からない梱包なのでバレない

個人輸入で買った商品は、中身がわからないように梱包されて届きます。

伝票には、「Health Products(医療保険商品)」と記載されてるだけで、中身についての具体的な情報は書かれていません。

また、個人輸入代行サイトでは、郵便局留めやコンビニ受け取りといった、自宅以外で商品を受け取ることができるサービスを行っています。これなら、「同居人が受け取って中身を見てしまったら……」といった心配もありません。

病院に行かないので医療費通知でバレることもない

保険証を使って病院の診察を受けた場合、年に一度、医療費通知が自宅に送られます。

医療費通知には、病院を受診した日付、医療費の総額、そして受診した病院などが記載されています。そのため、場合によっては家族に性病になったことを悟られてしまうかもしれません。

個人輸入で薬を購入すれば、こうした心配もありません。

メリット3まとめ買いすれば費用が安くなる

多くの個人輸入の代行サイトでは、薬をまとめ買いするとお得になります。

以下の表は、「あんしん通販マート」で販売されている、性器ヘルペスの治療薬「バルトレックス500mg」の割引価格をまとめたものです。

バルトレックス500mgのまとめ買い割引
個数 通常価格 販売価格 割引率
1 3,980円 3,980円 -
2 7,960円 6,567円

17.5%

1,393円お得

3 11,940円 9,015円

24.5%

2,925円お得

【公式】バルトレックス500mg|個人輸入代行なら「あんしん通販マート」を参考にしました。

バルトレックス500mgは1箱3,980円です。3箱買ったときの「通常価格」は11,940円ですが、「販売価格」は9,015円です。通常価格よりも2,925円、およそ24%も割引されています。

個人輸入で買った薬を人にあげるのはNG!

個人輸入で買った薬を、人に売ったり、譲ったりすることはできません。なぜなら、薬の個人輸入は「買った人が使う場合のみ可能である」と、薬機法で定められているからです。まとめ買いで安く買えるからといって、大量に薬を仕入れて周りの人に配ったりしてはいけません。

個人輸入のデメリット

個人輸入はメリットだけでなくデメリットもあります。場合によっては、お金を騙し取られたり、重い健康被害に見舞われたりする恐れもあるので注意しましょう。

個人輸入のデメリットについて解説していきます。

商品が届かない?薬が偽物だった!?悪質サイトに注意!

個人輸入の代行サイトの中には、悪質なサイトが存在するので注意が必要です。悪質サイトを使うと、以下のようなトラブルが発生する恐れがあります。

悪質な個人輸入サイトで起こるトラブルの例

  • 届いた薬が偽造薬だった
  • 注文(入金)したのに商品が届かない
  • 注文したのと違う商品が届いた

とくにリスクが大きいのが偽造薬です。偽造薬は有効成分が入っていなかったり、治療に関係ない成分が入っていたりします。そのような薬を使うと、病気が治らないどころか、重い健康被害が起こる恐れがあります。

以下の特徴をもつサイトは、悪質サイトの可能性があるので注意しましょう。

悪質な個人輸入代行サイトの特徴

  • 商品の値段が安すぎる
  • 業者の所在地や連絡先が書かれていない
  • 「飲むだけで痩せる!」など大げさな宣伝をしている
  • おかしな表現の日本語が使われている。
  • サイトの更新が長い間止まっている

個人輸入で薬を買うときは、このような特徴をもつサイトは避け、口コミなどを参考に安全なサイトを選びましょう。もし悪質サイトの被害に合ってしまった場合、消費者センターで相談できます。

国民生活センターでは、医薬品等の個人輸入の苦情事例を紹介しています。個人輸入を利用するリスクを把握するためにも、事前に目を通しておくとよいでしょう。

第15回 医薬品等の個人輸入 / 国民生活センター(PDF)

トラブルが起こったら自分で対処しなければいけない

個人輸入でトラブルが起こった場合、全て自己責任となるので注意しましょう。

個人輸入では、商品が届かない、届いた商品が注文したものと違う、などのトラブルが起こる可能性があります。サイトによっては返品、交換の手続きを受け付けていない場合があります。

また、日本では、処方された薬で重い副作用が起こった場合、医療費が給付される制度があります(医薬品副作用被害救済制度)。しかし、個人輸入で買った薬を使用して副作用が起こった場合、この制度は適用されません

自己判断で薬を使うと健康上のリスクも

医師の診察を受けず、個人輸入で買った薬を使うと、治療に失敗したり、症状が悪化したりする可能性もあるので注意が必要です。

個人輸入で薬を買った場合の、健康上のリスクについてみていきましょう。

自分の病気に効果のない薬を買ってしまう可能性がある

医師を介さず、自己判断で薬を選ぶと、自分の病気とは関係ない薬を買ってしまう可能性があります。

性病の中には、症状の似たものがいくつもあります。そのため、病院では医師の診察や検査で原因がはっきりしてから、適切な治療薬が処方されるのです。

以下の表は、症状が似ている性病と、その症状を、男女別にまとめたものです。

似たような症状を起こす男性の性病
症状の似ている性病 具体的な症状

淋病

性器クラミジア

トリコモナス症

排尿痛

尿道から膿が出る

淋病

性器クラミジア

睾丸が腫れて痛む

淋病

咽頭クラミジア

喉の腫れや痛み、咳や発熱

梅毒(第1期)

性器ヘルペス

太もも付け根のリンパ節の腫れ
症状から見てみる | 性病の症状について 神奈川県川崎市の川崎クリニック。 を参考にしました。
似たような症状起こす女性の性病
症状の似ている性病 具体的な症状

淋病

性器クラミジア

おりものが多い

下腹部が痛む

腟トリコモナス症

性器カンジダ

性器ヘルペス

性器周辺のかゆみや痛み

性器ヘルペス

淋病

排尿痛

淋病

咽頭クラミジア

喉の腫れや痛み、咳や発熱

梅毒(第1期)

性器ヘルペス

太もも付け根のリンパ節の腫れ
症状から見てみる | 性病の症状について 神奈川県川崎市の川崎クリニック。を参考にしました。

表に挙げたもの以外では、尖圭コンジローマによってできるイボ「フォアダイス」も、見た目が似ています。フォアダイスとは、主に男性器にできるイボのことです。ただの脂肪のかたまりで、病気ではありません。

男性の症状をみてみると、「淋病」「性器クラミジア」「トリコモナス症」はいずれも同じ症状を起こします。尿道から膿が出たときに「クラミジアだ!」と思って薬を買ったら淋病だった、ということもありえます。

自分の病気に関係ない薬を使っても、病気は治りません。それどころか、治療が遅れて悪化してしまったり、薬が効かない耐性菌が発生したりする恐れがあります。

自己判断で性病を治療することに不安がある人は、病院で医師の診察を受けましょう。

偽造薬で重症になる危険も

個人輸入で流通している薬の中には、偽造薬が紛れているといわれています。偽造薬を使うと、症状が悪化したり、重い健康被害にあったりする恐れがあるのです。

偽造薬には有効成分が全く含まれてなかったり逆に必要以上に含まれていることがあります。中には、治療に全く関係のない成分が含まれているものもあります。

偽造薬を使うと、以下のような被害を受ける恐れがあります。

偽造薬身体に及ぼす悪影響

  • 有効成分の含まれていない薬を飲んでいるうちに治療が遅れ、症状が悪化する
  • 必要以上に有効成分を摂取することで重い副作用が起こる
  • 治療に関係のない成分を摂取することで重い健康被害が起こる

偽造薬による死亡例も報告されています。

さらに、11年には国内でED治療薬の偽造医薬品を飲んだことが原因と考えられる健康被害が2件発生した。1件は海外からの個人輸入薬を服用後、一命はとりとめたものの、副作用と考えられる脳血栓が確認され、もう1件は、いまだに因果関係は明らかにされていないが、間質性肺炎を起こし死に至ってしまっている。病院に搬入された際、この患者のポケットから偽造医薬品が見つかっており、患者宅からも数種類の偽造医薬品が発見されたという。

個人輸入で薬を買うと、このようなリスクあるということを覚えておきましょう。

まとめ

個人輸入を利用すれば、病院に行かなくても薬を買うことができます。送られてくる商品は、中身がわからないように梱包されるため、周りに気づかれる心配もありません。さらに、多くの個人輸入代行サイトでは、薬をまとめ買いすると価格を割引してもらえます。

病院に行けない人や、性病にかかったことを周りに知られたくない人、治療費を抑えたい人には、個人輸入はとても便利なサービスです。

一方で、個人輸入には安全面のデメリットがあることも忘れてはいけません。

個人輸入の代行サイトには悪質なサイトも存在するので注意が必要です。そのようなサイトを利用すると、商品が届かない、全然違う商品が送られてくる、といったトラブルが起こる可能性があります。

医師の診察を受けず、自己判断で薬を使うと、症状が悪化したりする恐れがあります。また、個人輸入では偽造薬が出回っており、重い健康被害に見舞われる危険性もあります。

個人輸入にはメリットとデメリットがあります。両方きちんと把握して利用すれば、安全に性病を治せるでしょう。

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