
口唇ヘルペス(こうしん・へるぺす)
口唇ヘルペスは「単純ヘルペスウイルス」が唇やその周囲に感染することで起こる感染症です。
ピリピリとした違和感のあとに水ぶくれが現れ、かゆみや痛みを伴います。「口周りが荒れて食事のときに煩わしい」「顔にできるから見た目が悪い」など、日常生活のいろいろな場面で支障をきたします。特に女性なら、美容の面でも避けたい病気でしょう。感染力が非常に強いため、誰でもかかる可能性があります。そして、ときとして重い症状を引き起こすのです。
いざというときのために、口唇ヘルペスの知識や対処法についての理解をここで深めていきましょう。
口唇ヘルペスの原因ウイルス「HSV-1」
口唇ヘルペスをはじめ、さまざまな感染症の原因となるのがヘルペスウイルスです。ヘルペスウイルスは単体では生きられないため、生物の細胞に寄生して増殖します。人間に感染するヘルペスウィルスのうち、口唇ヘルペスを引き起こすのが単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)です。HSV-1は主に口周りや角膜といった上半身に感染し、腫れや水ぶくれなど、さまざまな症状の原因となります。
HSV-1の厄介な特徴2つ

HSV-1の特徴は感染力が非常に強いこと、そして潜伏感染することです。この2つの特徴があるために、HSV-1は蔓延しやすいウイルスとなっています。これらの特徴について見ていきましょう。
感染力の強さ
HSV-1は感染力が強いため、ウイルスに直接触れることはもちろん、間接的に触れても感染します。HSV-1が繁殖している患部に触れなくても、感染した人が使ったタオルなどを共有するだけで感染してしまうのです。こうして簡単に感染するので、多くの人が無自覚のままHSV-1に感染しています。日本人の7割から8割が、生涯で一度はHSV-1に感染すると考えられているのです。
潜伏感染して完治しない
HSV-1は潜伏感染し、体内にとどまるのも厄介なところです。潜伏感染とは、感染したウィルスが症状をすぐには起こさず、体内に潜み続けることです。HSV-1は、感染してから脳神経のひとつである「三叉神経節」まで入り込み、そこで休眠に入ります。一度発症して症状が治まったあとも、HSV-1は三叉神経節に残り続けるのです。そして、体の抵抗力が低下すると活性化して再発を引き起こします。潜伏したHSV- 1の有効な対処法は見つかっておらず、一度感染すると完治しないのが現状です。
このように、HSV-1は感染力が強く、潜伏感染する厄介なウイルスです。HSV-1に一度でも感染すると完治しないので、まずは感染しないこと、次に再発させないことを意識しましょう。
口唇ヘルペスの感染・再発の原因

HSV-1は感染力が非常に高く、ほんのささいな接触によって感染します。さらに一度感染すると体内に残り続け、体の抵抗力の低下に乗じて再発するのです。HSV-1の感染経路と、再発の原因を解説します。
さまざまな感染経路

口唇ヘルペスの患部や水疱内の液体にはHSV-1が繁殖しており、それに触れることで感染します。恋人同士のキスや親子のスキンシップなど、親しい間柄の触れ合いで感染することが多いので、「愛のウイルス」といわれるほどです。
そして、HSV-1の感染経路はそれだけではありません。感染した人との間接的な接触による感染や自家感染、飛沫感染なども考えられます。これらの感染経路について、以下より詳しく見ていきましょう。
間接的な接触による感染
患部に直接触れる以外にも、患部と接触したものを経由して間接的に感染することもあります。HSV-1に感染している人が使ったものを共有すると、自身もHSV-1に感染してしまうのです。たとえば、食器や寝具、タオル、化粧品などを共有するだけでもHSV-1が広がる可能性があります。
自家感染
また、自家感染にも気を付けなければなりません。自家感染とは、体のある場所に感染しているウィルスが、別の部位に感染を広げることをいいます。口唇ヘルペスの患部に触れた指で体の他の部分を触ってしまうと、そこにウィルスがうつって発症するのです。たとえば、口の周りの患部に触れ、HSV-1が付着した指で性器に触れると、性器ヘルペスの原因になります。
飛沫感染
もうひとつ注意しなければならないのが飛沫感染です。口唇ヘルペスを発症していると、唾液にもHSV-1が潜んでいます。症状が出ている人がせきやくしゃみをすることで、HSV-1が含まれたしぶきが空気中に飛び散るのです。そのしぶきが周りの人に触れることで、HSV-1が付着して感染が広がる場合もあるのです。
免疫の低下によって再発する
上述したように、HSV-1は一度感染すると体内に残り続けるという性質を持ちます。そのため、症状が治まっても、体の免疫力が下がると再び発症するのです。免疫力が低下する主な原因は、生活リズムの乱れや疲労、ストレス、老化などが挙げられます。また、紫外線も口唇ヘルペスが再発する一因となります。強い紫外線を浴びると皮膚の免疫力が低下し、潜伏していたHSV-1が神経節から戻ってきて再発を起こしてしまいます。
口唇ヘルペスは完治しないので、HSV-1に感染してしまったら再発を防ぐことも意識しましょう。
口唇ヘルペスの主な症状と合併症
口唇ヘルペスの主な症状は、唇と口周りにできる腫れや水疱(みずぶくれ)です。症状が出る前兆として、ピリピリとした違和感があります。発症してから症状が治まってもウイルスは消えず、再発を繰り返すのです。また、初めて感染する年齢によっても、症状は異なります。口唇ヘルペスの症状が重くなると、ときに合併症を引き起こすので注意が必要です。
では、口唇ヘルペスの症状や合併症について、詳しく見ていきましょう。
はじまりは「ピリピリ」とした違和感
口唇ヘルペスが発症するのは、HSV-1に感染してから約2日から10日後です。腫れや水疱は急にできるのではなく、段階を経て徐々にあらわれてきます。また、口唇ヘルペスは、発症する前に独特の違和感があるのが特徴です。発症してからしばらくすると症状は治まり、回復していきます。
口唇ヘルペスの前兆から発症、回復までの流れを順を追ってみていきましょう。
1.前駆症状ー感染からおよそ2日から10日後
口唇ヘルペスが発症する前兆として、唇や口の周りに「ピリピリ」「ムズムズ」「チクチク」といった違和感があらわれます。また、口の周りにかゆみやほてりを感じることもあります。これは、三叉神経節に潜伏していたHSV-1が活性化して口周りにうつり、そこで増殖をはじめている兆候です。
再発を経験している人の場合、この段階で再発したと気づけます。
2.初期ー前兆からおよそ12時間後
皮膚に違和感があわられてから半日(12時間)ほどで、唇や口の周りに赤い腫れができはじめます。これは、皮膚の下でHSV-1が活動しているためです。この段階から治療をはじめれば、軽い症状のままHSV-1が治まります。
3.中期ー前兆からおよそ2日から3日後
口唇ヘルペスの前兆があって2日から3日経つと、赤くはれたところに水疱ができます。小さな水疱がくっついて大きくなることもあるのです。この水疱のなかの液体には、大量のウイルスが含まれています。水疱のなかの液体や水疱が破れた跡に触れると、新たな感染の原因になるので注意が必要です。水疱ができてしまったら、できるだけ触らないようにしましょう。
4.後期ー前兆からおよそ1週間から2週間後
HSV-1の活性化がはじまって1週間から2週間すると、症状は回復していきます。水疱は乾いてかさぶたとなり、痛みやかゆみといった症状もだんだんと引いていくのです。
口唇ヘルペスの症状が回復しても、ウィルスは完全に消えたわけではありません。HSV-1は再び三叉神経節のなかに潜り込み、体の抵抗力が落ちると、それに乗じて再び発症するのです。
年齢による症状の違い
HSV-1は多くの人が感染する可能性のあるウイルスで、口唇ヘルペスもそれほど危険な病気ではありません。しかし、感染する年齢によって症状は異なり、重症になる危険性もあるため注意が必要です。
子供の場合
子供が口唇ヘルペスを発症しても、重症化するのはごく一部です。ほとんどの場合、子供は軽い症状で治まります。
子供がHSV-1に感染した場合、9割は症状があらわれません。もし口唇ヘルペスが発症しても、軽く水疱ができる程度で済みます。口唇ヘルペスの症状は、体内に侵入したHSV-1を免疫機能が排除しようとする過程で発生するものです。子供は免疫力が強くないため、HSV-1に感染はしても、重い症状を起こすことは少ないのです。
しかしまれに、ヘルペス性歯肉口内炎という病気を起こすことがあります。高熱が2日から5日続き、歯肉が腫れていくのが特徴です。また多数の口内炎や口周りに水疱ができることもあります。1週間から2週間ほど症状が続いたのち、徐々に回復していきます。
成人~高齢者の場合
大人が口唇ヘルペスを発症するとき、子供のころに免疫を獲得しているかどうかで症状の重さが異なります。
大人になってから初めてHSV-1に感染した場合、免疫を持っていないので、重症化する傾向にあります。口唇ヘルペスが重症化すると、5mmほどの大きな水疱ができます。その水疱が口の周りだけでなく、口内やのど元まで広がるのです。また、40℃を超える熱が1週間ほど続き、多数の口内炎、あご下や耳の周りのリンパ腺の腫れなども起こります。
ほとんどの人は子供のときにHSV-1に感染し、免疫を獲得しています。そのため、大人が口唇ヘルペスを発症(再発)しても、重い症状にはなりません。しかし最近では、子供のうちにHSV-1に感染する機会は減っています。これは核家族化で大人と触れる頻度が減ったことや、国全体で衛生面が改善された影響と考えられています。HSV-1に感染する確率が下がったのは良いものの、子供のうちに免疫を獲得する機会も減っているといえるのです。そのため、大人になってから初めて感染し、重症化するケースが増えています。
口唇ヘルペスがきっかけで起こる合併症
口唇ヘルペスがきっかけで、別の感染症を併発することがあります。多くの場合、口唇ヘルペスを発症しているとき、患部に触れた指で別の部位をさわることで起こります。口唇ヘルペスは再発しやすく、繰り返すなかで合併症を引き起こしやすくなるので注意しましょう。ここでは、口唇ヘルペスによって引き起こされる合併症を紹介します。
ヘルペス性角膜炎
ヘルペス性角膜炎は、角膜(黒目部分)にHSV-1が感染して起こる病気です。HSV-1が角膜の表面に感染すると、木の枝のような模様をつくります。主な症状は、目の痛みやごろつき、充血、瞼のただれなどです。ウイルスの感染が角膜の内部に及ぶと円状に腫れて濁り、失明する可能性もあります。
ヘルペス性結膜炎
ヘルペス性結膜炎は、結膜(白目部分とまぶたをつないでいる膜)にHSV-1が感染して起こる病気です。目の痛みやごろつき、充血、目やにの増加といった症状が起こります。目の周りに小さな赤い水ぶくれができるのが特徴です。子供がはじめてHSV-1に感染したとき、併発しやすいのがヘルペス性結膜炎です。
ヘルペス性眼瞼(がんけん)炎
まぶたの縁にHSV-1が感染すると、痛みをともなう発疹ができます。これがヘルペス性眼瞼炎です。また、HSV-1が移動して結膜や角膜に感染が広がり、目の充血を起こすこともあります。
ヘルペス性ひょうそ
ヘルペス性ひょうそは、指先や手のひらにHSV-1が感染して起こる病気です。指先が腫れてズキズキと強く痛んだり、水疱ができたりします。それだけでなく、リンパ節の腫れや発熱を伴う場合もあります。台所での作業で指が荒れやすい主婦や料理人、頻繁に指先をしゃぶる乳児などに多くみられる病気です。
単純ヘルペス脳炎
HSV-1はまれに血液や神経を伝って脳に入り、重い脳炎を引き起こすことがあります。それが単純ヘルペス脳炎です。よく起こる症状は、頭痛や発熱、けいれん、意識障害などです。また、失語症や異常行動などを伴う場合もあります。発症率は100万人に1人程度であり、年間で300人から400人の患者がいるとされています。
カポジ水痘様発疹症
カポジ水痘様発疹症は、HSV-1が感染し、体の広範囲で発症する病気です。もともとアトピー性皮膚炎で口唇ヘルペスを発症した人の多くが、カポジ水痘様発疹症に発展してしまいます。うずくような痛みを伴う水疱ができたり、リンパ節の腫れが起こったりします。水疱が広範囲にわたる場合は入院による治療をおこないます。
これらの合併症が引き起こされると、治療も困難になります。主に自家感染によって合併症が引き起こされるため、患部に触ったあとは手を洗うなどの注意が必要です。
口唇ヘルペスの診断と治療

口唇ヘルペスは、皮膚科または内科で治療を受けられます。基本的には、病院へ行ってHSV-1に感染していると診断してもらい、抗ウイルス薬による治療を受けます。また、口唇ヘルペスが再発した場合なら、市販薬での治療も可能です。ここから、診断の方法や治療薬の種類などを見ていきましょう。
視診や問診による診断
診断の方法は基本的に視診と問診です。もし視診や問診だけでは判別が難しい場合は、水疱内の液体や血液を採取し、HSV-1とその抗体の有無を調べます。口元の腫れや水ぶくれは他の病気でも起こりやすい症状です。口唇ヘルペスと似たような症状を起こす病気として、口角炎やとびひ、接触性皮膚炎、カンジダなどが挙げられます。これらの病気を区別して適切に処置するため、口唇ヘルペスかどうかはっきりさせる必要があるのです。
口唇ヘルペスは多くの病気と同じように、視診や問診、検査によって診断されます。
抗ウイルス薬での治療が基本
口唇ヘルペスの治療には抗ウイルス薬が使われます。抗ウイルス薬は、ウイルスの増殖を阻害することで症状を抑える薬です。基本的には飲み薬を使いますが、症状が軽度であれば塗り薬を使います。どのような抗ウイルス薬が処方されるのか、表で口唇ヘルペスの治療薬を紹介していきます。
薬剤名 | 形状 | 有効成分 | 服用回数・期間 |
---|---|---|---|
ゾビラックス | 錠剤・軟膏・クリーム | アシクロビル | 1日5回・およそ5日間 |
バルトレックス | 錠剤・顆粒 | バラシクロビル | 1日1~3回・およそ5日間 |
ファムビル | 錠剤 | ファムシクロビル | 1日3回・およそ5日間 |
アラセナA | 軟膏・クリーム | ビダラビン | 1日1~4回・およそ7日間 |
表にある抗ウイルス薬は、症状の重さによって使い分けられます。口の周りに水疱が少しできている程度なら、副作用が少ない、かつ患部だけに塗れる軟膏やクリームを用います。症状がひどく、発熱や顔中の発疹がある場合、体内からウイルスを抑えられる飲み薬が処方されるのです。
症状があまりに重い、あるいはカポジ水痘様発疹症などの合併症を起こしている場合は、点滴による治療が行われます。
再発した場合は市販薬でも治療できる
口唇ヘルペスが再発したら、市販薬でも治療できます。しかし、はじめて口唇ヘルペスにかかった際は市販薬は使用できません。なぜなら、自己判断で薬を使い、口唇ヘルペスではない別の病気だった場合、症状が悪化する可能性があるためです。口唇ヘルペスに一度かかったことがあり、再発した人のみが市販薬で治療できます。
市販薬として販売されているのは、病院で処方されるのと同じ効果の塗り薬です。例えば「アラセナS(軟膏・クリーム)」は、上の表で紹介した「アラセナA」を市販化したものです。口の周りに塗るため、食後や就寝前に使用すると良いでしょう。口唇ヘルペスの市販薬は「第一類医薬品」に指定されており、購入の際に薬剤師の許可が必要です。取り扱いに注意が必要なので、薬剤師から薬の説明を受けて購入することになっています。
口唇ヘルペスが再発した場合も、初感染のときと同じように抗ウイルス薬で治療します。初期症状が出てすぐに処置すれば、症状も早く治まります。口唇ヘルペスに一度かかった人は、再発してもすぐに処置できるよう、市販薬を常備しておくとよいでしょう。口唇ヘルペスは本格的に発症があらわれる前に、口の周りに「ピリピリ」「チクチク」とした違和感があります。再発のきざしを感じたら、なるべく早く市販薬での治療を始めましょう。
口唇ヘルペスの感染・再発を防ぐために

もし自分や周囲の人が口唇ヘルペスを発症した場合、感染を広げないよう対策をとる必要があります。生活のなかで、ウイルスを広げないように気を付けることが重要です。
HSV-1に感染しない、させないための予防策
HSV-1に感染しても、過剰に感染を恐れることはありません。基本的に、上述した感染経路に気を付ければ、口唇ヘルペスは防げます。ここではまず、自分が感染しないための対策について解説。次に、自分が感染してしまったとき、周りの人にうつさないための対策なども紹介します。
自分が感染しないための対策
周囲の人が口唇ヘルペスになったら、キスやスキンシップなど、患部に触れる可能性のある接触は避けましょう。患部に触れた物から感染する可能性もあるので、症状が治まるまではタオルなどを共有しないようにしましょう。
HSV-1そのものは、生命力が強いウィルスではありません。熱や乾燥に弱く、せっけんやアルコールで除菌できます。またHSV-1は、人体から離れると3時間ほどで死滅します。患部が触れた器具はしっかりと洗い、衣類は洗濯すれば滅菌できます。
他の人に感染させない・自家感染しないための対策
自分が口唇ヘルペスにかかってしまったときは、周囲の人に感染させないよう注意する必要があります。患部や水疱内の液に触れたら、必ず手を洗うよう気を付けましょう。そうすれば、周りの人はもちろん、体の別の場所に感染が広がるのを防げます。症状が出ているときは唾液にもウィルスが混じっているので、マスクを着用して飛沫感染を防ぎましょう。
パートナーや家族との距離も大切に
HSV-1の感染を防ぐことは大切ですが、HSV-1に感染すること、あるいは感染させることを恐れすぎるのも問題です。それは、パートナーや家族を過剰に避けることで、関係が悪化しかねないからです。密接な接触を避け、生活用品を共有しないことなどに気を付ければ、十分に口唇ヘルペスを防げます。自分や周囲の人が口唇ヘルペスにかかっても過剰に感染を恐れず、適切な予防策をとりましょう。
口唇ヘルペスの再発を防ぐのは免疫力
HSV-1は一度感染すると体のなかにずっと潜伏し続けます。再発が起きるのは、体の免疫力が下がり、ウィルスを抑制できなくなるためです。つまり、免疫力を維持することで、口唇ヘルペスの再発は予防できるのです。
免疫力は栄養状態や生活習慣によって左右されます。睡眠不足や疲労の蓄積、栄養バランスの偏った食事などが続くと、口唇ヘルペスが再発しやすくなります。日ごろから生活リズムや食事に気を配り、ストレスや疲れをため込まないようにするなど、健康な生活を意識しましょう。一度口唇ヘルペスにかかったことがあるなら、免疫力を保つことは特に大切です。
口唇ヘルペスのまとめ
口唇ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)が引き起こす感染症です。唇や口の周りに、赤い腫れや水疱といった症状があらわれます。食事などの際に不快で、外見を損なうだけでなく、場合によっては合併症のリスクも伴うのです。
自覚症状があれば皮膚科の診断を受け、処方された薬でしっかりと治療しましょう。発症には前兆があり、早めに処置すれば軽い症状で済みます。自分や周囲が発症したら、過敏にならない程度に対策をとり、感染を広げないよう注意してください。
口唇ヘルペスは感染力が強いうえ、一度感染すると体内に潜伏し続けて再発の可能性を残す、厄介な病気です。しかし免疫を維持していれば再発も防げます。口唇ヘルペスに悩まされないよう、日ごろから健康には十分気を配って生活しましょう。