バルトレックスの効果

バルトレックスは単純ヘルペスの治療と予防に効果を発揮する

公開日
2015/11/05
更新日
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単純ヘルペスウイルス(HSV)感染症の治療に効果を発揮する抗ウイルス薬がバルトレックス(バラシクロビル)です。

バルトレックスが持っている、ヘルペスの症状を緩和する効果、治療期間を短縮する効果をみていきましょう。

ヘルペス治療におけるバルトレックスの効果

性器ヘルペスというのは、単純ヘルペスウイルス(HSV-1、HSV-2)が性器に感染することで起こる病気です。性器に赤いぶつぶつや水ぶくれ、皮膚のただれなどができます。

ヘルペスは感染力が強いウイルス

ヘルペスウイルスは非常に感染力が強いウイルスで、患部に直接触れるだけで感染します。ヘルペスが慢性化すると、患部以外の口や陰部に触れるだけで感染することもあります。

そのままにしておくと自分が症状に苦しむだけでなく、大事なパートナーにウイルスを感染させることになります。

バルトレックスはヘルペスの症状改善と予防に効果を発揮する

性器ヘルペスの治療にはバルトレックス(一般名・バラシクロビル)が使用されます。バルトレックスには症状を改善するとともに、再発を抑制する効果があります。

ヘルペスウイルスは完全に退治することが難しいウイルスです。一度感染した人は高確率で再発する恐れがあります。バルトレックスには再発を抑える効果もあるため、他の抗ウイルス薬よりも優先的に治療に用いられます。

使用期間は症状が改善するまで継続的に服用するため、患者の状態によって異なります。医師の指示された期間は服用を続けるようにしましょう。

バルトレックスはヘルペスウイルスを抑えこむ薬

ヘルペス治療では、初めて感染することを「初感染」、症状があらわれることを「初発」と呼びます。ヘルペスは初発のあとも症状が出たり収まったりを繰り返す特徴があります。いわゆる「潜伏期間」の長いウイルスで、再び症状があらわれることを「再発」と呼んで区別しています。

バルトレックスはヘルペスウイルスが「初発」、または「再発」している状態での増殖を抑える効果、再発予防の効果もあります。しかし表面化していないヘルペスウイルス、体内に潜伏しているウイルスには効果がありません。ウイルスを排除する効果はないのです。

帯状疱疹治療におけるバルトレックスの効果

帯状疱疹と水痘(水ぼうそう)は、いずれも水痘・帯状疱疹ウイルスというヘルペスウイルスの仲間が起こす病気です。初感染で水ぼうそうになり、ウイルスが再発すると帯状疱疹になります。

水痘・帯状疱疹ウイルスの抑制に効果を発揮する

帯状疱疹の治療にもバルトレックスが用いられます。バラシクロビル(投与後アシクロビルに変換)はウイルスに感染した細胞内で活性化し、ウイルスのDNA鎖の伸長を停止させます。ウイルスのDNAの複製を阻害することで、治療に効果を発揮します。

バルトレックスは、ヘルペスウイルスの増殖を抑えることで、皮膚や粘膜に水ぶくれができたり、皮膚に赤みを生じさせてピリピリと痛みを感じさせるといった様々な症状を抑え、治癒を早めてくれる効果をもたらします。

72時間以内の服用が効果的

ヘルペスウイルスがまだ少ない発症初期(水ぼうそうが出てから72時間以内)に服用すると非常に効果的なので、帯状疱疹にかかっている分かった場合はすぐに服用を始めます。

帯状疱疹治療の場合、バルトレックスの服用期間は通常7日間ですが、その期間服用しても改善しない又は悪化する場合は他の治療法に切り替えられます。